年 | 結果 | 作品 | 部門 |
---|---|---|---|
2002 | ノミネート | 「ムーラン・ルージュ」 | 主演女優賞 |
2003 | 受賞 | 「めぐりあう時間たち」 | 主演女優賞 |
2011 | ノミネート | 「ラビット・ホール」 | 主演女優賞 |
2017 | ノミネート | 「LION/ライオン 25年目のただいま」 | 助演女優賞 |
2022 | ノミネート | 「愛すべき夫妻の秘密」 | 主演女優賞 |
ニコール・キッドマンは「ムーラン・ルージュ」(2002年)で初めてアカデミー賞にノミネート。「めぐりあう時間たち」(2003年)で主演女優賞受賞。2011年の「ラビット・ホール」でノミネート。2017年の「LION/ライオン 25年目のただいま」で助演女優賞にノミネート。
2003.04.11(産経新聞)
1923年のロンドン郊外、1949年のロサンゼルス、そして2001年のニューヨークという、時間も空間も違う場所に生きる3人の女性が重層的に描かれる。
最初の女性は、精神を病みながら代表作「ダロウェイ夫人」を執筆中のヴァージニア・ウルフ。「ダロウェイ夫人」を愛読する2人目の女性は、はた目には理想的な家庭の主婦だが、心にあいた空虚感を埋めることができない。
「ダロウェイ夫人」と同じファーストネームを持つ第3の女性は編集者で、エイズで死にゆく友人の作家をずっと看病してきた。
生まれる時代や場所を選ぶことができる人は誰もなく、誰もが運命的に決められた空間で生きている。
3人の女性たちが、それぞれの立場のなかで自己を認識し人生を決めてゆくのを、観客は同時進行のストーリーとして見ることになる。
ウルフを演じたニコール・キッドマンがアカデミー賞主演女優賞を受賞した。あとのふたりを、ジュリアン・ムーアとメリル・ストリープが演じた。2003年5月17日から梅田ピカデリーほかで。
2003.03.21(産経新聞)
2003年3月23日(日本時間2003年3月24日)に発表・授賞式が行われる予定の米アカデミー賞の主演女優賞に、ニコール・キッドマンの対抗馬として、ミュージカル映画「シカゴ」のレニー・ゼルウィガー(33)の名が急浮上してきた。「シカゴ」自体も作品賞の本命と目され、それも彼女の追い風となっている。
ゼルウィガーは、アカデミー賞の前哨戦といわれるゴールデングローブ賞ではミュージカル・コメディー部門で主演女優賞を獲得し、ゴールデングローブ賞ドラマ部門を制した「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマンとアカデミー賞主演女優賞を争うとみられていた。だが、最近発表された米映画俳優組合(SAG)賞でも主演女優賞を獲得するなど、オスカー獲得に向けて、キッドマンを頭一つリードしたかっこうだ。
ゼルウィガーは「ザ・エージェント」(1996年)でトム・クルーズの相手役を好演し、現代女性の悩みや願望をコミカルに描いた「ブリジット・ジョーンズの日記」(2001年)でアカデミー賞主演女優賞候補にノミネートされた。
1920年代を舞台にした「シカゴ」では、情夫を殺害しながら、やり手の弁護士(リチャード・ギア)らの助けを得て巧みな演技でマスコミや法廷を味方につけ、無罪を勝ち取るという“悪女”を演じている。
ダンスや歌の経験はなく、ミュージカルは「未知の領域」だった。本人自身が「まさか自分がやるとは思っていなかった」と明かすが、けいこを重ねるにつれて役柄にはまっていったという。
2003年3月9日に発表されたSAG賞主演女優賞の受賞スピーチで、ゼルウィガーは「女優の仕事を始めたときは、だれもが『ビールをノロノロ運ばないでいい程度に仕事があれば』と思うもの。尊敬する仲間たちに囲まれてこのステージに立っていることが信じられない」と、女優業の合間にバーでウエートレスをしていた下積み時代を振り返って感激を表現した。
作品も、ゴールデングローブ賞で出演者全体を評価するキャスト賞に輝いたほか、2003年3月2日の全米監督協会賞でロブ・マーシャル監督が監督賞を受賞するなど、評価を急激に高めており、このままアカデミー賞作品賞を獲得する勢いだ。